子供の矯正の必要性
子供と大人の矯正治療の違いは端的に申しますと、“身体に成長があるかどうか”という事です。子供は身体の成長があるので、大人では改善できないような骨格の位置関係を補正することができます。骨格が補正されれば成長終了後の矯正治療で抜歯をせずに済んだりします。また難易度が下がったり、6か月~1年治療期間が短くなるといったメリットがあります。
しかし、成長を利用するので治療期間が長くなる可能性があります。
昨今歯並びの重要性は、一般的にも深く認識されるようになってきています。最近は歯並びが悪いことでしっかり食べ物が噛めない子供が増えているので、学校の歯科検診でも虫歯だけでなく歯並びについてもチェックするようになっているそうです。
お子様の頬杖や横向き寝、唇の癖、爪噛み、指しゃぶりなどは、歯並びやかみ合わせに影響を及ぼしてきます。このような癖を直さないと、歯並びが崩れてしまいます。
その他の原因として考えられるのが
- 乳歯がなかなか抜けない、または早期に抜けてしまった
- 歯の形・数の異常
- 乳歯の虫歯
- 舌の形態異常
- 永久歯がなくなる
- 不適切な詰め物
という事などが挙げられます。
子供の矯正の時期について
子供の頃から矯正をすることにはメリットとデメリットがあります。
まずはメリットからお話致します。
- 医療費控除の対象になる。
- アゴの成長をある程度コントロールできます。
- 歯科矯正期間中は頻繁に歯科医院へ通う必要があるので、その時についでに虫歯の予防ができる。
次はデメリットです。
- 小児矯正はほとんどの場合、アゴの骨の成長が終わる15歳前後まで経過を観察する必要があります。そのため矯正期間が長くなることが多い。
- 小児矯正を行っても、大人になってから(特に受け口は)再度矯正が必要になってしまうことがある。
- 矯正中は基本的に虫歯になりやすくなるので、注意深く歯のケアを行わないと虫歯が出来てしまうリスクがある。
永久歯が生えそろう前の乳歯の段階で検査や治療を始めると、この先の本格治療に向けて万全な準備ができます。永久歯が生えそろった時点で治療を始めると歯を動かすスペースを作るために抜歯が必要になる可能性があり、抜歯にもリスクはあるのでそれを避けるためには、スペースを作れる乳歯段階で治療を開始するのがベストなのです。
お子様の未来のためにも子供のうちに矯正しておく方が良いでしょう。
お子様の歯並びや噛み合わせ、発音の仕方に不安のある方は歯科医師のご相談下さいませ。